太宰治の代表作品ですが、これまで読んでいない太宰の“女生徒”。
先日の原きよさんの朗読会後にすぐ読もうと思った作品で、
私にはこれも朗読会での“美しさ”を感じる延長ですね。

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太宰のもとに送付された、19歳の女性読者の日記を題材した作品だそうですが、
14歳の女生徒の一日として書いた太宰。

太宰名言のひとつ、
“美しさに内容なんてあってたまるものか。 純粋の美しさは、いつも無意味で、無道徳だ。”
が“女生徒”の言葉です。

原さんの朗読会で感じた作品の中の“美しさ”。
この“女生徒”の文中にも“美しさ”という言葉が多く出てきます。

書き込みした、
“美しさというのは人より優れていることだけではなく、
この時代にも希望を持ち続け感じて、懸命に生きる姿に美しさが伴う” 
美しさのふた通り、誰が見ても綺麗なもの、もうひとつは、人の心が動くもの
朗読会での作品は人の心が動く美しさを描いたもので、

そして、同様に、思春期の女生徒が懸命に生きることの姿、
さらに、走れメロスでメロスが懸命に走る姿、
“人の心か動く美しさ”が太宰の美しさなのでしょうね。

作品の感想としては、
主人公の女性がとても綺麗な女性で、魅力的な女性です。
思春期の女性から見た女性の姿も男性の姿も強い説得力を受けます。
太宰さすがに上手いです。

主人公は14歳の女生徒ですから、娘から見える“人”の姿に少しあわせて考えてしまいます。
今の時代でも古さを感じない、面白い小説です。


そして、今朝の岩木山です。
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